通常授業と探究型の授業はどちらがよいの?

文部科学省が児童の資質や能力を育むために、主体的・対話的で深い学びの視点で授業改善することが求められています。主体的な授業にするために注目されているのが探究学習です。ただ授業を暗記するのではなく、生徒自身が課題を設定し、解決に向けて取り組む学習活動です。

これまでの研究でも、ガイド付きの探究学習を論理的に教えられた生徒の方が従来の授業で教わるよりも、学習到達度が高いことがわかっています。そのほかにもガイド付きの探究学習は、小学生の科学の能力と態度を大幅に改善した研究もあります。

2019年にガネーシャ教育大学が行った研究(R)では、小学5年生を対象に行いました。理科の単元を探究型に行ったグループ(132名)と通常の授業を行ったグループ(107名)に分けて、授業を行いました。授業後に理科の到達度テストと認知スタイル(熟慮的-衝動的)のテストを行いました。熟慮的は、じっくり考えて行動することで、衝動的はあまり考えず、すぐに行動するスタイルのことです。

その結果、従来型授業で学習した小学生とガイドされた探究型授業で学習した小学生では、科学学習到達度に有意な差があることがわかりました。探究授業の方が、通常授業よりもテストの点数がよかった。また、ガイドされた探究型授業と認知スタイルの交互作用が生徒の科学学習到達度テストに有意な影響を与えていることが示されました。

つまりガイドされた探究学習は、衝動的な認知スタイルを持つ生徒よりも、熟慮的な認知スタイルを持つ生徒に実施した方が、生徒の学習到達度を向上させる上で最適でした。一方で、従来の授業で学習したグループでは、衝動的な認知スタイルの生徒は、熟慮的な認知スタイルの生徒よりも点数がよかった結果となりました。

研究国では、小学校の理科指導では、様々な情報の暗記・記憶・蓄積に重点を置いた指導が行われているため、すぐに暗記して覚える衝動的な認知スタイルの方が一時的に点数が高くなったことが考えられます。また授業は期間が短かったので、今後は1学期間など長めに研究することで、探究学習が本当に良いのかを検討する必要です。