主体的な学習者になるために必要な教え方11選

文部科学省 では「生きる力」の育成が教育目標として掲げています。1980年代頃から教育実践の中では自己学習力・自己教育力の育成を目標としています。現在の教育課題として「自ら学び考える力」を養うために様々な実践が行われています。

以前ブログでは、自律性が高ければ高いほど、高いパフォーマンスを上げることができることを説明しました。

特に子どもは自ら学習するための能力を発達に伴い、少しずつ獲得していきます。教える側の影響力が非常に左右されます。

今回は2008年にモチベーションの研究者Reeveらの研究では、他者からの指示・やり方を強制する教え方ではなく、主体的な学習者になるために必要な11個の教え方をまとめています。

1.話を聞く

「勉強しなさい」と指示や命令を伝えていませんか。指示や命令があるから勉強する動機は、自律ではなく他律的な動機です。
まずは、学習者の話を聞くことが大切です。

・教師の場合、生徒の発言を聞くことに費やす時間を作る
・親の場合、子どもが興味関心をもつ理由について聞いてみる
・社会人の場合、後輩がなぜその仕事をする必要があるかを聞いてみる姿勢が大切です。

一方的な指示や命令ではなく、まず相手の話を聞くことで自律的な学習者への支援につながります。

2.学習者がしたいと思っていることを質問する

自律的な学びを促進するためには、学習者がしたがっていることを質問することが大切です。

・教師の場合、授業中に全体にしたいことを問いかける
・親の場合、子どもがしたい勉強を聞いてみる
・社会人の場合、本人のしたいことを質問する。

3.個別に作業する時間を設ける

1人で自分のやり方で勉強するために時間を設けることです。

例えば下記の時間を設けます。

・課題を1人で行う時間
・効果的なやりかたを探す時間
・学習者がわからないことを調べる時間
・勉強したことを振り返る時間

学習者が考えることなく、一方的に正しいやり方を教えると自律的に勉強のやり方や工夫することを獲得できない場合があります。しっかり自分と向き合う時間を設けることが大切です。

4.学習者の発言をうながす。

授業や研修などで、教師が一方的に教えるのではなく、学習者が発言する機会を作ることが大切です。
例えば、習ったことを要約する。テーマについてグループワークするなども行えるでしょう。

5.席の配置を工夫する

学習者が効果的に学べる環境を工夫することが大切です。
意見が出やすい環境、勉強しやすい環境を整えていきます。
また教師は、教材を独占せず、学習者に教材を観れるような席を配置することも大切です。

6.理由を説明する

教師は、問題の答えを説明するときに、理由をきちんと説明することが大切です。
学習者は問題の答えを覚える暗記的な勉強ではなく、答えの背景やプロセスを学ぶことで深い学びにつながるからです。

7.フィードバックで褒める

学習者が行ったことに対して、フィードバックすることが大切です。
肯定的で効果的なフィードバックを伝えるために、具体的に良い点、改善点を伝えていきます。

8.励ます

学習者が取り組むことに躊躇しているときは、生徒の取り組みを後押しし、挑戦できるよう支援していきます。

9.ヒントを与える

うまく学習できない場合、どうすればいいかを一緒に考え、ヒントを提示します。
すべて答えを教えるのではなく、本人が自分で気づけるようなヒントを伝えることが大切です。

10.応答する

本人の興味やとは関係ないからといって、質問することを否定していませんか。
学習者が発した質問やコメント,提案に対してちゃんと応答していることが重要です。

11.学習者視点で発言する

学習者が効果的に学び、成長するためには教え方より学び方が大切です。
本人の視点や経験を認め、本人に共感し学習者視点で物事を考えていきます。
相互モデリングという考え方があります。
学習者の間違いパターンをモデリングして見せることを繰り返すことで、学習者はどこに間違えたのか気づきやすくなります。

まとめ

主体的な学びを支援するためには、正解やプロセスを教えすぎないことが大切です。本人の内発的な興味・関心を引き出すための質問をすること、本人のしたいことを聞くこと、取り組んだことに対してフィードバックすることを繰り返すことで、主体的な学びを促進することができます。